今日は14時ごろに目が覚めた。
布団でごろごろしていると、家族が何処かへ出掛けて家の中に沈黙が訪れた。
沈黙とは昔から仲がいいので僕も元気になって布団から飛び出し、軽くご飯を食べた後、17時半からのバイトに備え、適当に時間をつぶしていた。
バイト先に向かうためにイヤホンをしてバスに揺られる。
「人混みは嫌いだ。」こちらの気持ちなど考えずに一方的に浴びせられるあらゆる音が
ノイズに感じられ気が滅入ってしまう。
バイトはこんな時勢なので客足は乏しいのだが、いつもよりは賑わいをみせている様だった。
帰りはバスが無いので、徒歩で家路へと向かう。
煌びやかな街中を抜け、等間隔に白い灯りが照らす一本道を僕は黙々と歩き続ける。
ふと顔を横に向けると、横道が無数にあり、照らす灯りは白ではなくどこか人の温かみが感じられる黄色っぽい暖色であった。
人気が感じられない横道はどこまでも続いていそうな雰囲気を醸し出しており、暫く見つめていると暗闇の中に吸い込まれそうな錯覚すら覚えるのだった。